イントロダクション
マンションに住んでいると、色んな人がいます。
中には管理者(理事長・理事)でもないのにみんなに大きな影響を持って、まるで村長か酋長にでもなったようにマンションを牛耳ってしまう人がいます。
「牛耳る」ってどういうこと?
牛の耳がどうして「集団などを、中心になって支配する。」という意味を持つようになったのでしょう・・・か?。
中国の春秋戦国時代というから、周という国家が東西に分裂した紀元前770年くらいから紀元前221年あの始皇帝の秦が中国を統一するまでの550年間くらいの時代。
十数ヶ国の大きな国と二百ヶ国に及ぶ小国が乱立した時代。国同士が同盟を結ぶとき、牛の耳を切ってその血をすすりあって盟約を結んだとのこと。
この事がこの言葉の語源のようです。なぜ、牛なのかはわかりません。
そして、その血をすするべき牛の耳をとった国の代表(国王など)が同盟の盟主となりました。「牛耳を執る」から「牛耳る」となったのだそうです。
そんなことはどうでも良いのです。
勉強しましょう。
問題に当たる前に
うるさーい!と言わずに、読めば読むほど理解が深まる・・・。
マンション管理の知識を通読2回お願いします。重い本ですから何かと大変でしょう。それも試練です。マンション維持修繕技術者の本はもっとずっと重いです。マンション管理士が最も難しかったので、マンション管理士試験の勉強をすれば管理業務主任者、宅地建物取引士、マンション維持修繕技術者の各試験はそう難しくないでしょう。
さあ8問目です。
平成24年度マンション管理士試験 第8問です。
【問 8 】
管理組合法人に関する次の記述のうち、区分所有法の規定によれば、正しいのはどれか。
1 管理組合法人の理事は、共用部分についての損害保険契約に基づく保険金額の請求及び受領について管理組合法人を代理する。
2 管理組合法人の理事は、規約又は集会の決議により、管理組合法人の事務に関し、区分所有者のために、原告又は被告となることができる。
3 管理組合法人の財産をもってその債務を完済することができない場合でも、区分所有者がその債務の弁済の責に任ずることはない。
4 管理組合法人は、代表理事その他の理事がその職務を行うについて第三者に加えた損害を賠償する責任を負う。
ーマンション管理センター 過去問よりー
解答
管理組合法人の問題です。
管理組合法人とは?
法人とは、自然人(一般の人、私達)ではなく、団体や集団が財産について法的に権利能力を認められたもの。会社、財団法人、NPO、管理組合法人など。
管理組合が法人格を持つようになると銀行口座の開設、電話の加入など管理組合法人としてできるようになる。管理組合のままであれば理事長名で行うことになります。
◯◯マンション管理組合法人という名前で法律上、人と同じようなことができるようになる。
そのことを踏まえて問題を解決してゆきましょう。
区分所有法によれば正しいものはどれか?◯を探します。
1、管理組合法人の理事は、共用部分についての損害保険契約に基づく保険金額の請求及び受領について管理組合法人を代理する。
理事とは代表者のこと。
一人から複数人で構成。
内部的には法人の事務を執行し、対外的には法人を代表する機関です。
理事が代理すると書いてあるが、管理組合法人はすでに人格を(法的に)持っているので管理組合法人が管理組合員を代理している。故に✕。
2、管理組合法人の理事は、規約又は集会の決議により、管理組合法人の事務に関し、区分所有者のために、原告又は被告となることができる。
これも1と同じ。
理事ができるのではなく、管理組合法人自体が原告、被告となる事ができる。故に✖。
3、管理組合法人の財産をもってその債務を完済することができない場合でも、区分所有者がその債務の弁済の責めに任ずることはない。
区分所有者は、共用部分の持ち分割合と同一の割合で、その債務の弁済の責めに任ずる。とあります。よって✖。
4,管理組合法人は、代表理事その他の理事がその職務を行うについて第三者に加えた損害を賠償する責任を負う。
一般社団法人及び一般財団法人に関する法律 第 78 条 (代表者の行為についての損害損害賠償責任)
一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第78条:一般社団法人は、代表理事その他の代表者がその職務を行うについて第三者に加えた損害を賠償する責任を負う。これが準用されます。よって◯。
答えは4。もう慣れてきたと思います。キーワードを探し、知識でクリアするのです。質問者の意図を理解すること。何を求めているかを理解して、確実に回答する。