リフォームのトラブルは多いですね。

施工業者の態度が悪い。日程がずれる。思ったような仕上がりではない。見積り金額よりもかなり多い金額の請求。アフターフォローがない。近隣に騒音や工事車両の駐車で迷惑をかけてしまった。工事が終わってすぐに雨漏りした。

こんなトラブルを事前に回避するためには

営業のうまい言葉に乗らず、複数の業者を比較する。その際に「こうしたい」「こんな仕上がりをイメージしている」など業者に伝え、聞いてくれる業者を選定する。契約書はしっかり読んで、わからなければ行政書士などに相談する。業者と施工主の事前の打ち合わせ内容は文書にしたり、録音して残す。見積り金額は再三確認する。オーバーする場合は精査して工事前に承認する。完成の検査には立ち会い、しっかり意見を言う。

これが重要です。

それでもトラブルになってしまった場合は

住宅リフォーム紛争処理支援センター(0570-016-100(ナビダイヤル))

国民生活センター(03-3446-0999)

などに相談しましょう。

更に「リフォーム瑕疵保険」対応のリフォーム業者なのか事前にチェックしておくと良いですね。

 

令和 1年度 第 25問

〔問 25〕 区分所有者が専有部分の修繕等を行おうとする場合における次の記述のうち、標準管理規約によれば、適切でないものはどれか。

 

1 共用部分又は他の専有部分に影響を与えるおそれがない専有部分の修繕等を行おうとする場合には、理事長の承認を受けなくても実施することができる。

 

2 専有部分の間取りを変更しようとする場合には、理事長への承認の申請書に、設計図、仕様書及び工程表を添付する必要がある。

 

3 主要構造部にエアコンを直接取り付けようとする場合には、あらかじめ、理事長にその旨を届け出ることにより、実施することができる。

 

4 専有部分の床をフローリング仕様に変更しようとして理事長への承認の申請をする場合、承認の判断に際して調査等により特別な費用がかかるときは、申請者に負担させることが適当である。

 

ーマンション管理士協会過去問ー

解答

適切でないものはどれか。  を見つける問題。

標準管理規約 第17条の関する問題です。

標準管理規約 第17条(専有部分の修繕等):
1 区分所有者は、その専有部分について、修繕、模様替え又は建物に定着する物件の取付け若しくは取替え(以下「修繕等」という。)であって共用部分又は他の専有部分に影響を与えるおそれのあるものを行おうとするときは、あらかじめ、理事長(第35条に定める理事長をいう。以下同じ。)にその旨を申請し、書面による承認を受けなければならない。
2 前項の場合において、区分所有者は、設計図、仕様書及び工程表を添付した申請書を理事長に提出しなければならない。
3 理事長は、第1項の規定による申請について、理事会(第51条に定める理事会をいう。以下同じ。)の決議により、その承認又は不承認を決定しなければならない。
4 第1項の承認があったときは、区分所有者は、承認の範囲内において、 専有部分の修繕等に係る共用部分の工事を行うことができる。
5 理事長又はその指定を受けた者は、本条の施行に必要な範囲内において、修繕等の箇所に立ち入り、必要な調査を行うことができる。この場合において、区分所有者は、正当な理由がなければこれを拒否してはならない。
6 第1項の承認を受けた修繕等の工事後に、当該工事により共用部分又は他の専有部分に影響が生じた場合は、当該工事を発注した区分所有者の責任と負担により必要な措置をとらなければならない。
7 区分所有者は、第1項の承認を要しない修繕等のうち、工事業者の立入り、工事の資機材の搬入、工事の騒音、振動、臭気等工事の実施中における共用部分又は他の専有部分への影響について管理組合が事前に把握する必要があるものを行おうとするときは、あらかじめ、理事長にその旨を届け出なければならない。

標準管理規約 第17条コメント
① 区分所有者は、区分所有法第6条第1項の規定により、専有部分の増築又は建物の主要構造部に影響を及ぼす行為を実施することはできない。
② 修繕等のうち、第1項の承認を必要とするものは、「共用部分又は他の専有部分に影響を与えるおそれのある」ものである。具体例としては、床のフローリング、ユニットバスの設置、主要構造部に直接取り付けるエアコンの設置、配管(配線)の枝管(枝線)の取付け・取替え、間取りの変更等がある。その範囲、承認を必要とする理由及び審査すべき点については、別添2に考え方を示している。
③ 本条は、配管(配線)の枝管(枝線)の取付け、取替え工事に当たって、共用部分内に係る工事についても、理事長の承認を得れば、区分所有者が行うことができることも想定している。
④ 専有部分の修繕等の実施は、共用部分に関係してくる場合もあることから、ここでは、そのような場合も想定し、区分所有法第18条第1項の共用部分の管理に関する事項として、同条第2項の規定により、規約で別の方法を定めたものである。
 なお、区分所有法第17条第1項の共用部分の変更に該当し、集会の決議を経ることが必要となる場合もあることに留意する必要がある。
⑤ 承認を行うに当たっては、専門的な判断が必要となる場合も考えられることから、専門的知識を有する者(建築士、建築設備の専門家等)の意見を聴く等により専門家の協力を得ることを考慮する。
 特に、フローリング工事の場合には、構造、工事の仕様、材料等により 影響が異なるので、専門家への確認が必要である。
⑥ 承認の判断に際して、調査等により特別な費用がかかる場合には、申請 者に負担させることが適当である。
⑦ 工事の躯体に与える影響、防火、防音等の影響、耐力計算上の問題、他の住戸への影響等を考慮して、承認するかどうか判断する。考え方については別添2を参照のこと。なお、承認の判断に当たっては、マンションの高経年化に伴い専有部分の修繕等の必要性が増加することも踏まえ、過度な規制とならないようにすること、修繕技術の向上により、新たな工事手法に係る承認申請がされた場合にも、別添2に示された考え方を参考にすればよいことに留意する。なお、工事内容が上下左右の区分所有者に対して著しい影響を与えるおそれがあると判断される場合には、当該区分所有者の同意を必要とすることも考えられる。
⑧ 承認の申請先等は理事長であるが、承認、不承認の判断はあくまで理事会の決議によるものである(第54条第1項第五号参照)。
⑨ なお、老朽化が進む等、近い将来に、建替え若しくはマンション敷地売 却(以下「建替え等」という。)が想定されるマンションにおいて、高額な費用をかけて専有部分の大規模な修繕等を行う区分所有者がいた場合には、その工事から数年後に建替え等の検討が始まると、当該区分所有者にとって二重の出費ともなりかねないほか、合意形成に支障が生ずる可能性がある。このため、近い将来に建替え等の検討の可能性があるマンションにおいては、修繕等について理事長の承認を求めてくる区分所有者に対して、近い将来に建替え等が検討される可能性がある旨の注意喚起を行うことが望ましい。なお、注意喚起があった上で、実際に修繕等を行うか否かはあくまで当該区分所有者の判断である。
⑩ 第5項の立入り、調査に関しては、施工状況を確認する必要があるものについて、工事中の現場で管理組合の理事等(又は組合から依頼を受けた技術者)が立ち会って確認することが考えられる。人手や工期などにより実際に立ち会うことが難しい場合には、抜き打ちで検査することをアナウンスしたり、工事業者に写真等の記録を取らせ報告させたりすることが考えられる。施工状況を確認する場合、図面の読み方や工事の進め方を知っている外部の専門家の協力が必要になる。確認が必要なものとしては、例えば、次のようなものが考えられる。
 ・全面リフォームを行う工事について、壁、床等をはがして耐力壁を撤去しないか、工事対象を確認する。
 ・躯体コンクリートにスリーブをあける際やアンカーを打ち込む際に、 鉄筋を探査してから穴をあけているか、手順を確認する。
⑪ 第6項は、第1項の承認が、修繕等の工事の結果、共用部分又は他の専有部分に生じた事後的な影響について、当該工事を発注した区分所有者の責任や負担を免責するものではないことを確認的に定める趣旨である。
 なお、工事を発注する場合には、工事業者と協議した上で、契約書に事後的な影響が生じた場合の責任の所在と補償等についても明記することが適切である。
 また、管理組合等が専有部分の修繕の記録を保管しておくため、工事業者から工事完了報告書等を提出させることも考えられる。
⑫ 第7項は、第1項の承認を要しない修繕等であっても、工事の実施期間中において、共用部分又は他の専有部分に対し、工事業者の立入り、工事 の資機材の搬入、工事の騒音、振動、臭気等の影響が想定されることから、管理組合が事前に把握する必要があるため、事前に届出を求めるものである。なお、第1項の場合と異なり、工事の過程における影響を問題とするものであり、工事の結果による事後的な影響を問題とする趣旨ではないことに留意する。また、他の居住者等に影響を与えることが考えられる ため、上記届出に加えて工事内容等を掲示する等の方法により、他の区分 所有者等へ周知を図ることが適当である。
 なお、上記届出を要する工事の範囲等の考え方は、別添2を参照のこと。
⑬ 本条の承認を受けないで、専有部分の修繕等の工事を行った場合には、第67条の規定により、理事長は、その是正等のため必要な勧告又は指示若しくは警告を行うか、その差止め、排除又は原状回復のための必要な措置等をとることができる。第5項の立入り、調査の結果、理事長に申請又は届出を行った内容と異なる内容の工事が行われている等の事実が確認された場合も、同様である。
⑭ 本条の規定のほか、具体的な手続、区分所有者の遵守すべき事項等詳細 については、使用細則に別途定めるものとする。その際、上述した別添2の内容についても、各マンションの実情に応じて、参考にするとともに、 必要に応じて、専門的知識を有する者の意見を聴くことが望ましい。
⑮ 申請書及び承認書の様式は、次のとおりとする。(省略)

 

 

1 共用部分又は他の専有部分に影響を与えるおそれがない専有部分の修繕等を行おうとする場合には、理事長の承認を受けなくても実施することができる。

標準管理規約 第17条第1項:

  1. 区分所有者は、その専有部分について、修繕、模様替え又は建物に定着する物件の取付け若しくは取替え(以下「修繕等」という。)であって共用部分又は他の専有部分に影響を与えるおそれのあるものを行おうとするときは、あらかじめ、理事長(第35条に定める理事長をいう。以下同じ。)にその旨を申請し、書面による承認を受けなければならない。

共用部分又は他の専有部分に影響を与えるおそれがない専有部分の修繕等を行おうとする場合は理事長の承認は不要。届け出は必要なマンションが多い。

よって、 です。

 

 

 

2 専有部分の間取りを変更しようとする場合には、理事長への承認の申請書に、設計図、仕様書及び工程表を添付する必要がある。

標準管理規約第17条コメント②:
修繕等のうち、第1項の承認を必要とするものは、「共用部分又は他の専有部分に影響を与えるおそれのある」ものである。具体例としては、床のフローリング、ユニットバスの設置、主要構造部に直接取り付けるエアコンの設置、配管(配線)の枝管(枝線)の取付け・取替え、間取りの変更等がある。その範囲、承認を必要とする理由及び審査すべき点については、別添2に考え方を示している。

標準管理規約 第17条第1項、2項:
1 区分所有者は、その専有部分について、修繕、模様替え又は建物に定着する物件の取付け若しくは取替え(以下「修繕等」という。)であって共用部分又は他の専有部分に影響を与えるおそれのあるものを行おうとするときは、あらかじめ、理事長(第35条に定める理事長をいう。以下同じ。)にその旨を申請し、書面による承認を受けなければならない。
2 前項の場合において、区分所有者は、設計図、仕様書及び工程表を添付した申請書を理事長に提出しなければならない。

よって、です。

 

 

 

 

3 主要構造部にエアコンを直接取り付けようとする場合には、あらかじめ、理事長にその旨を届け出ることにより、実施することができる。

「主要構造部に取り付ける」これが問題。

標準管理規約第17条コメント②:
修繕等のうち、第1項の承認を必要とするものは、「共用部分又は他の専有部分に影響を与えるおそれのある」ものである。具体例としては、床のフローリング、ユニットバスの設置、主要構造部に直接取り付けるエアコンの設置、配管(配線)の枝管(枝線)の取付け・取替え、間取りの変更等がある。その範囲、承認を必要とする理由及び審査すべき点については、別添2に考え方を示している。

標準管理規約 第17条第1項、2項:
1 区分所有者は、その専有部分について、修繕、模様替え又は建物に定着する物件の取付け若しくは取替え(以下「修繕等」という。)であって共用部分又は他の専有部分に影響を与えるおそれのあるものを行おうとするときは、あらかじめ、理事長(第35条に定める理事長をいう。以下同じ。)にその旨を申請し、書面による承認を受けなければならない。

理事長にその旨を届け出ることにより、実施することができる。」は間違い。「承認を受けなければならない。」が正解。

よってこの選択肢は  です。

 

 

 

4 専有部分の床をフローリング仕様に変更しようとして理事長への承認の申請をする場合、承認の判断に際して調査等により特別な費用がかかるときは、申請者に負担させることが適当である。

標準管理規約コメント:
⑤ 承認を行うに当たっては、専門的な判断が必要となる場合も考えられることから、専門的知識を有する者(建築士、建築設備の専門家等)の意見を聴く等により専門家の協力を得ることを考慮する。特に、フローリング工事の場合には、構造、工事の仕様、材料等により 影響が異なるので、専門家への確認が必要である。
⑥ 承認の判断に際して、調査等により特別な費用がかかる場合には、申請 者に負担させることが適当である。

上記コメントにより この選択肢は です。

 

この問題の答えは 3 です。

 

 

おすすめの記事